FX会社

FX用語解説

FX用語解説

FXとは?

FXとは、外国為替(フォーリン・エクスチェンジ(Foreign Exchange))の略称となっており、ある国の通貨を別の国の通貨に交換する=異なる2ヶ国間の通貨取引となっています。

異なる2ヶ国の通貨取引となっているため、FXでの取引可能な通貨は必ず〇〇/〇〇というように、異なる2ヶ国の通貨が表示されています。

※USD/JPY=米ドルと日本円の取引

世界中には、『日本円を米ドルに1ドル100円で交換したい』『1ユーロ120円であればユーロと日本円を交換したい』などなど、各国の通貨を買いたい人と売りたい人がいます。

そして、これらの人の動向により為替レートが上下しており、需要のある通貨の価格は上昇しますが、反対に需要が少ない通貨の価格は下落します。

そこで、FXではこれら為替レートの値動きを利用し、その差額によって利益を狙う金融商品です。

例えば、USD/JPY=1ドル100円の時に買って、その後為替レートが変動して1ドル110円の時に売った場合、その利益は110円-100円=10円になります。

そして、この時USD/JPYを10,000通貨買っていた場合には、10円×10,000通貨=100,000円の利益になるのです。

それとは逆に、1ドル95円の時に売った場合には、95円-100円=-5円の損失となり、10,000通貨の取引では-5円×10,000通貨=-50,000円の損失が発生してしまいます。

そのため、このFXでは、利益が狙えますが損失も発生するリスクのある金融商品となっています。

レバレッジとは?

レバレッジとは、テコの原理と同じシステムとなっており、少ない資金でもより大きな取引が可能になります。

通常の両替であれば、10,000円で10,000円分の外貨しか取引する事が出来ません。

ただ、レバレッジを使う事によって、手持ちの資金以上の取引が出来るため、少ない資金でもより大きな利益を狙う事が可能です。

例えば、FX会社の中には取引に必要な最低証拠金1,000円から取引可能な会社がありますが、レバレッジ1倍=レバレッジ無しの場合、1,000円×1倍=1,000円分の取引しか出来ません。

しかし、レバレッジが10倍になれば、1,000円×10倍=10,000円分の取引が可能になります。これが、レバレッジ25倍であれば25,000円分の取引が出来ます。

そして、レバレッジ取引が成功すれば、元手(証拠金)に対して大きな利益が期待できますが、その反面取引が失敗した場合には大きな損失が出る可能性があります。

そのため、FX初心者の場合は、最初から高レバレッジで取引するのではなく、まずは低レバレッジで様子を見ながら徐々にレバレッジを上げていく方が良いかと思います。

スイングトレードとは?

スイングトレードとは、ポジションを保有してから数日~数週間の期間を経て決済するトレード手法になります。

数日~数週間にわたってポジションを保有し続けるため、『トレンド』と呼ばれている相場の方向性を分析する事が重要になります。

例えば、今後の為替相場が『上昇トレンド』になると予測出来る場合には、買いポジションを保有します。

これとは逆に、今後の為替相場が『下落トレンド』になると予測出来る場合には、売りポジションを保有します。

その後、それぞれのトレンドが終わりを迎えそうな時期を見極めて決済する事により利益を狙います。

また、スイングトレードでは、ポジションを保有し続けている期間スワップを受け取る事が出来るため、スワップの高いFX会社で取引する事により利益の上積みが期待できます。

デイトレードとは?

デイトレードとは、ポジションを保有してから数十分~1日で決済するトレード方法になります。

つまり、デイトレードでは、日にちを跨いだトレードは行わずに、その日のうちにエントリー&決済までを行う事になります。

そのため、デイトレードでは、スイングトレードのような長期のトレンド予測ではなく、短期間の為替レートの動きを予測して取引を繰り返す事になります。

また、短期間での取引を繰り返す事により、効率よく資金の運用を行う事が可能となります。

スキャルピングとは?

スキャルピングとは、デイトレードよりもさらに短い、数秒~数分間でエントリー~決済までを行うトレード手法になります。

英語のscalpには『頭皮を剥ぐ』という意味もあり、薄い皮を何枚も剥ぐかのごとく、数秒~数分間の取引を繰り返し少ない利益を何度となく積み重ねていく事により、大きな利益に繋げていきます。

ただ、時には1日に数十回、数百回もの取引を行う事もあるため、誤発注せず取引の正確性も求められます。

また、スキャルピングはとても資金効率の良いトレード手法となっており、1回の取引で得た利益をすぐ次の取引に回す事により、短期間でその資金を増やす事が可能です。

ちなみに、スキャルピングでは、1回あたりの利益が少ない分、損失も少なくなる傾向がありますが、取引回数の増加による売買コストの増加が見込まれるため、スプレッドが狭く固定のFX会社で取引する事により、売買コストを抑える事が可能です。

自動売買とは?

自動売買とは、あらかじめ決められた取引ルールを元に、取引システムが自動的にエントリー~決済まで行ってくれるトレード手法になります。

取引システムが24時間為替相場を監視して、取引ルールによるポイントが来たら自動的に売買取引を行うため、『日中は忙しくて為替相場を見る事が出来ない』『夜寝ている時に売買ポイントが来たら困る』などという人でも、そのタイミングを逃すことなく取引する事が可能です。

また、自動売買では、取引する人の裁量が一切入らないため、淡々と取引する事が可能です。

ちなみに、FX会社の中には、FX初心者向けに優良な自動売買システムを提供している会社があるため、FXの知識が無くても自動売買を使って取引する事が出来るようになっています。

※裁量=自分の基準や判断に基づいて行動すること

ナンピンとは?

ナンピンとは、現在保有しているポジションに対して、新たにポジションを保有する事により、ポジションの平均単価を下げる取引手法の事です。

ナン(難)=損失を(平)均化する事から、難平(ナンピン)と呼ばれています。

そして、このナンピンですが、一見すると良さそうな手法に思えますが、為替相場が一方方向に大きく動いた場合には、一気に損失が拡大する可能性があるため注意が必要です。

例えば、USD/JPY=1ドル100円で10,000通貨買った後、1ドル98円まで下落した場合、このポジションで損失を解消するためには1ドル=100円まで上昇する必要があります。

ただ、1ドル98円で10,000通貨を追加で買った場合、平均取得価格は(100円+98円)÷2=99円となり、99円まで上昇すれば損失を解消する事が出来ます。

しかし、その後1ドル95円まで下落した場合には、先程買い増ししたため、1ドル=100円で10,000通貨のみ買った場合と比べ損失が拡大する事になります。

ロスカットとは?

ロスカットとは、FXの取引において、損失が一定水準以上に達した場合、それ以上の損失を防ぐために、FX会社の取引システムが自動的に決済(損失確定)を行う事です。

FXでは、FX会社に預けた資金以上の取引が出来るため、為替相場の状況によっては大きな損失はもちろん、ロスカットが無いと預けた資金以上の損失が出る可能性もあります。

そして、預けた以上の損失が出てしまうと、FX会社に追加で資金を入金する必要があるのです。

そのため、FX会社では、ロスカットにより最低限の顧客資産を守っています。

ただ、為替相場に大きな動きが発生した場合には、ロスカットが正常に作動せず、預けていた資金以上の損失が出る可能性があるため、相場が大きく動きそうな時には、ある程度保有しているポジションを整理する必要があります。

pips(ピップス)とは?

pipsとは、pip(percentage in pointの略)であり、FXにおける通貨の共通単位として使用されています。そして、pipsはその複数形になり、各通貨ペアの値動きの幅を表す事が出来ます。

例えば、USD/JPYやEUR/JPYのようなクロス円の場合、1pips=0.01円(1銭)となり、10pipsでは0.10円(10銭)、100pips=1円となります。

そして、USD/JPYが1ドル100円→100.50円に上昇した場合、0.50円上昇した事になるため、『USD/JPYが50pips上昇した』となります。

USD/JPYやEUR/JPYなどのクロス円の場合
1pip=0.01円(1銭)
10 pips=0.1円(10銭)
100 pips=1円(100銭)

その一方で、EUR/USDやGBP/USDなどの米ドルストレート通貨の場合、1pip=0.0001ドル(0.01セント)を表しています。

EUR/USDやGBP/USDなどの米ドルストレート通貨の場合
1pip=0.0001ドル(0.01セント)
10pip=0.001ドル(0.1セント)
100pip=0.01ドル(1セント)

※クロス円=米ドル(USD)以外の通貨と日本円(JPY)を絡めた通貨ペア
※米ドルストレート通貨=米ドル(USD)を絡めた通貨ペア

また、FXにおいて、このpipsは売値と買値との差を表すスプレッドの単位としても使われています。

例えば、とあるFX会社のUSD/JPYにおけるスプレッドが1pipsの場合、1ドルにつき日本円にして1銭の売買手数料が掛かるという事になります。

そのため、短時間で取引を繰り返すスキャルピングの場合には、取引回数に応じて手数料が掛かるため、このスプレッドが狭いFX会社で取引する必要があります。

取引通貨ペアとは?

取引通貨ペアとは、FXで取引を行う異なる2ヶ国の通貨の組み合わせの事です。

例えば、USD/JPYやEUR/JPYのように、取引する通貨の組み合わせを『/』で区切って表示されているものが取引通貨ペアになります。

FXでは、異なる2ヶ国の通貨を売買して、利益や損失が発生する仕組みとなっているため、
USD/JPYを売る=米ドルを売って日本円を買う取引になります。

また、USD/JPYを買う=米ドルを買って日本円を売る取引になります。

そして、この取引通貨には、米ドルやユーロ、ポンド、円などの先進国の通貨から、トルコリラや南アフリカランドといった新興国の通貨まであり、それぞれの通貨には特徴があります。

そのため、FXで取引通貨ペアを選ぶ際には、各通貨ペアの特徴を踏まえた上で取引しやすい通貨ペアを選ぶ必要があります。

ちなみに、各通貨ペアの為替レートは、左側の通貨1単位に対して、右側の通貨ではいくらで取引可能なのか?について示しています。

例えば、USD/JPYが1ドル=100円の場合、米ドル1ドルに対して日本円で100円あれば取引可能という事になります。

チャートとは?

チャートとは、過去の値動きを時間や価格を軸としてグラフ化したものであり、FXにおいては売買取引を行う際の判断材料としてとても重要なツールとなっています。

FXで取引可能な通貨ペアの場合、その価格は土日を除く24時間、ほぼ絶え間なく動き続けており、毎秒毎分変化しています。

そして、この変化を記録し時系列で見えるようにしたものが為替チャートになります。

また、為替チャートには主に、『ローソク足』『ラインチャート』『バーチャート』の3種類がありますが、一般的に使われているのはローソク足となっています。

そこで、このローソク足では、相場の強弱や方向性を一目で把握する事が可能となっています。

このローソク足は、1本の実体と上下に伸びているヒゲで表現されており、このローソク足から『始値』『高値』『安値』『終値』の値と、価格が上昇して出来た足『陽線』と価格が下落して出来た足を陰線』を把握する事が出来ます。

例えば、ローソク足が陽線で、しかも下ヒゲが伸びて終値を迎えている場合は『上昇圧力が強い』と判断する事が出来ます。

その反対で、ローソク足が陰線で、しかも上ヒゲが伸びて終値を迎えていた場合には、『下落圧力が強い』と判断する事が出来ます。

損切りとは?

損切りとは、自分の予想に反して為替相場が反対方向に動いている時に、自分が抱えているポジションの損失を決済(確定)するための行為の事です。

あらかじめ損失が出る事が分かっているのにそれを決定する=現状から損を切り離すという意味で損切りと呼ばれています。

損切りを行うという事は、その時点で損失が確定してしまうため、中々損切りする事が出来ないという人がいますが、損切りしないとそのまま損失が拡大してしまう可能性があります。

そして、その結果早めに損切りしていれば損失を最低限に抑える事が出来ていたにも関わらず、さらに損失が拡大してしまったというケースも多々あります。

そのため、損切りすると決めたらスパッと損切りして、次の取引に備える必要があります。

スワップとは?

スワップとは、異なる2ヶ国間の通貨を交換する時に生じる金利差の事であり、高金利国の通貨を買って低金利国の通貨を売った場合、その金利差をスワップとして受け取る事が出来ます。

例えば、現在の日本の政策金利は-0.1%とマイナス金利となっていますが、アメリカの政策金利は4.50%~4.75%と日本円と比べ高金利となっているため、米ドルを買って日本円を売れば4.50%~4.75%+0.1%分の金利差をスワップとして受け取れます。

そこで、各FX会社によって多少異なりますが、当記事執筆時点でのUSD/JPYのスワップは10,000通貨あたり165~170円/日となっています。

つまり、USD/JPYの買いポジションを10,000通貨保有していると、165~170円/日のスワップを受け取る事が出来ます。

ちなみに、このスワップは、基本的にポジションを保有しているだけで受け取れますが、ポジションを保有してから日にちを跨ぐ(NY市場のクローズ後)必要があります。

そのため、ポジションを保有してからNY市場のクローズ前に決済してしまうと、スワップを受け取る事が出来ないため注意が必要です。

また、これとは反対で、低金利国の通貨を買って高金利国の通貨を売った場合には、その金利差分のスワップを支払う必要があります。

売り注文BID買い注文ASKとは?

売り注文BID買い注文ASKですが、これは取引通貨ペアを売る事が出来るレート『BID(ビッド)』と買いう事が出来るレート『ASK(アスク)』の事です。

FXの取引画面には、各通貨ペアの『売り(BID)』と『買い(ASK)』の2種類のレートが表示されていますが、該当通貨ペアを売る時は売り(BID)のレートで、買う場合には買い(ASK)のレートで、それぞれ注文を行います。

例えば、USD/JPYのレート表示が

売り(BID)100.00円
買い(ASK)100.02円

だった場合、売る時は100.00円で、買う時は100.02円でそれぞれ注文を出す事になります。

必要証拠金とは?

FXは、別名外国為替証拠金取引と呼ばれており、その取引には一定の資金を担保として入れる必要があるため、この資金が証拠金になります。

そして、各FX会社では、FX口座内に最低限預け入る必要のある証拠金(率)が決まっており、この証拠金を必要証拠金と呼んでいます。

例えば、USD/JPY=1ドル130.00円の時に10,000通貨の取引を行う場合の必要証拠金について計算してみます。(必要証拠金=取引金額の4%)

◆計算例◆
 10,000通貨×130.00円×4%=52,000円

つまり、この例で必要な証拠金は52,000円となり、万が一損失が発生しても決済出来るように、ポジションを保有している間この52,000円は拘束される事になります。

また、この必要証拠金は為替レートが変動するたびに変わってくるため、あらかじめFX口座内の証拠金は余裕をもって入金しておく必要があります。

ちなみに、この必要証拠金ですが、各取引通貨ペアによって異なっているため、その詳細については各FX会社で確認する必要があります。

証拠金維持率とは?

証拠金維持率とは、現在保有しているポジションを維持するための資金がどれだけFX口座内に残っているのか?について%で表したものです。別名口座維持率とも言います。

現在保有しているポジションで含み損が出ている場合、この含み損も加味した有効証拠金額が必要証拠金額に対してどの程度の割合となっているのか?について示しています。

※含み損=現在保有しているポジションを、市場のレートで計算した時に損失が出ている状態のこと

そして、証拠金維持率は下記の計算式で算出可能です。

証拠金維持率=(純資産額+含み損益)÷必要証拠金額×100%

例えば、純資産額(預託金残高)が10,000円でUSD/JPY=1ドル100円のときに、レバレッジ25倍で1,000通貨の買ポジションを保有した場合の証拠金維持率は下記の通りです。

10,000円(有効証拠金)÷100円×1,000通貨÷25倍(必要証拠金)×100=250%(証拠金維持率)

ちなみに、各FX会社によって多少の違いはあるものの、この証拠金維持率が100%または50%を下回るとロスカットが執行されるため注意が必要です。